クーリングオフで解決 

クーリングオフとは?

クーリングオフとは、一定期間内に、書面で意思表示することにより、消費者側から一方的に、無理由・無条件で、申込みの撤回や契約の解除(解約)ができる制度です。

例えば、訪問販売や電話勧誘などで、しつこさに負けたり、その場の雰囲気で、「必要のないものを買ってしまった」という経験はありませんか?後でゆっくり冷静になって考えてみると(cooling-off)、「あの時なぜ、あんな契約をしてしまったのだろう」「買わなければ良かった」などと後悔する場面です。このようなときに、消費者側から一方的に無条件で返品・解約ができるのがクーリングオフです。後で「買わなければ良かった」と判断し「やっぱり必要ないから契約やめます。お金返してください!」と申し出れば、相手の業者はそれを断ることはできません。

クーリングオフには、「法律の規定によるもの」「業界や個別の業者が自主的に設けているもの」があります。「法律の規定によるもの」は、特定商取引法の規定によるクーリングオフが最も使われていますが、クーリングオフの適用には、販売方法、商品・サービスなどの条件があります。特定商取引法以外の法律にもクーリングオフ制度があります(割賦販売法・宅地建物取引業法・保険業法など)。ただし、その適用については、それぞれの法律により条件が違うので注意が必要です。

 「クーリングオフできるのかできないのか」(クーリングオフの可否)をしっかり確認してから手続きを進めましょう。

クーリングオフ期間が経過していても、場合によっては解除・解約できることもあります(そもそもクーリングオフ期間が進行していないこともあります)。また、消費者契約法、特定商取引法や民法による契約の取消しが可能なケースもございますので、諦めずにご相談いただければと思います。

参考にしてください→経済産業省のホームページ

クーリングオフできないとき

 

クーリングオフできる主な取引・契約と適用対象

取引・契約の内容 適用対象 いつから(起算日) 期間
訪問販売
(キャッチセールス・アポイントメントセールス・催眠(SF)商法を含む)
店舗外での指定商品指定権利指定役務の取引
(3,000円未満の現金取引を除く。)
※平成21年12月1日に改正特定商取引法が施行され、指定商品・指定役務制が廃止されました。改正法施行日以降は、原則としてすべての商品・役務が対象になります(ただし、他の法律によって消費者保護のための規制が設けられているものや、その性質上、特定商取引法の書面交付義務やクーリングオフになじまないもの、3,000円未満の現金取引などは適用除外)。権利については従来通り指定制です。
※平成21年11月30日以前の契約は指定商品・指定役務制となります。
法定の契約書面の交付日 8日
電話勧誘販売 業者からの電話勧誘での指定商品・指定権利・指定役務の取引
(3,000円未満の現金取引を除く。)
※平成21年12月1日に改正特定商取引法が施行され、指定商品・指定役務制が廃止されました。改正法施行日以降は、原則としてすべての商品・役務が対象になります(ただし、他の法律によって消費者保護のための規制が設けられているものや、その性質上、特定商取引法の書面交付義務やクーリングオフになじまないもの、3,000円未満の現金取引などは適用除外)。権利については従来通り指定制です。
※平成21年11月30日以前の契約は指定商品・指定役務制となります。
法定の契約書面の交付日 8日
割賦販売
(クレジット契約・ローン契約・分割払い契約)
店舗外での指定商品・指定権利・指定役務のクレジット契約等 クーリングオフ制度の告知日 8日
連鎖販売取引
(マルチ商法)
マルチ商法による取引で、店舗契約を含み、指定商品制なし、中途解約制度あり(特定商取引法40条の2) 法定の契約書面の交付日 

(商品再販売型に限り)書面受領後に商品受領の場合は商品受領日
20日
特定継続的役務提供
(エステ・学習塾など)
エステ・語学教室・家庭教師派遣等・学習塾等・パソコン教室・結婚相手紹介サービスの6業種のみが対象で、店舗契約を含む中途解約制度あり(特定商取引法49条) 法定の契約書面の交付日 8日
業務提供誘引販売取引
(内職商法・モニター商法)
仕事の提供を約束して、仕事に必要な物品等の対価や講習・登録費等の金銭負担をさせる取引で、店舗契約を含み、指定商品制なし 法定の契約書面の交付日 20日
預託等取引契約
(現物まがい商法)
指定商品・施設利用権の預託取引(3カ月以上預り、利子等の財産上の利益を供与する契約など)で、店舗契約を含む中途解約制度あり(預託等取引契約法9条) 法定の契約書面の交付日 14日
海外先物取引 事務所以外での取引で、指定市場・商品の売買注文 海外先物取引の基本契約締結日の翌日 14日
宅地建物取引 宅地建物取引業者が売主である宅地建物の売買で、事務所等以外での取引 クーリングオフ制度の告知日 8日
ゴルフ場会員契約 50万円以上のゴルフ会員権で、オープン前の新規募集であるとき、店舗契約を含む 法定の契約書面の交付日 8日
保険契約 営業所等以外の場所での契約、保険期間が1年以下の契約を除く、ただし清算義務あり 法定の契約書面の交付日と申込日とのいずれか遅い日 8日
投資顧問契約 投資顧問業者(許可業者)との契約、ただし清算義務あり店舗契約を含む 法定の契約書面の交付日 10日
商品ファンド契約 商品投資契約で、店舗契約を含む 法定の契約書面の交付日 10日
注意

・クーリングオフ期間の計算は、書面交付日等を初日として算入します(ただし、海外先物取引は、基本契約締結日の翌日から起算)。
・クーリングオフ期間内に通知書(書面)を発信すれば、到達したのが期間経過後であっても構いません。
・「法定の契約書面の交付日」「クーリングオフ制度の告知日」「契約締結日」は、クーリングオフの記載のある申込書の控えを受領した日であることが多いです。
・上記の表は、クーリングオフできる代表的な取引・契約に関してのみ説明しています。また、あくまで原則的な説明となっています。ですから、この表を見ただけで「自分はクーリングオフできないな」と考えてしまうのは早急すぎると思います。例えば、クーリングオフ期間が過ぎてしまってもクーリングオフできる場合もありますし、消費者契約法などの法律により、契約を取り消すことができる場合もあります。

 

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クーリングオフできないとき

 

特定商取引法(政令)の指定商品・指定権利・指定役務

指定商品
 

動物及び植物の加工品(一般の飲食の用に供されないものに限る。)であつて、人が摂取するもの(医薬品(薬事法(昭和三十五年法律第百四十五号)第二条第一項の医薬品をいう。以下同じ。)を除く。)

犬及び猫並びに熱帯魚その他の観賞用動物

盆栽、鉢植えの草花その他の観賞用植物(切花及び切枝並びに種苗を除く。)

障子、雨戸、門扉その他の建具

手編み毛糸及び手芸糸

不織布及び幅が十三センチメートル以上の織物

真珠並びに貫石及び半貫石

金、銀、白金その他の貴金属

家庭用石油タンク並びにその部品及び付属品

10

太陽光発電装置その他の発電装置

11

ペンチ、ドライバーその他の作業工具及び電気ドリル、電気のこぎりその他の電動工具

12

家庭用ミシン及び手編み機械

13

ぜんまい式のタイマー、家庭用ばね式指示はかり及び血圧計

14

時計

15

望遠鏡、双眼鏡及び生物顕微鏡

16

写真機械器具

17

映画機械器具及び映画用フィルム(八ミリ用のものに限る。)

18

複写機及びワードプロセッサー

19

乗車用ヘルメットその他安全帽子、繊維製の避難はしご及び避難ロープ並びに消火器及び消火器用消火薬剤

20

火災警報器、ガス漏れ警報器、防犯警報器その他の警報装置

21

はさみ、ナイフ、包丁その他の利器及びのみ、かんな、のこぎりその他の工匠具

22

ラジオ受信機、テレビジョン受信機、電気冷蔵庫、エアコンディショナーその他の家庭用電気機械器具、照明器具、漏電遮断器及び電圧調整器

23

電話器、インターホン、ファクシミリ装置、携帯用非常無線装置及びアマチュア無線用機器

24

超音波を用いてねずみその他の有害動物を駆除する装置

25

電子式卓上計算機並びに電子計算機並びにその部品及び附属品

26

乗用自動車()及び自動二輪車(原動機付自転車を含む。)並びにこれらの部品及び附属品

27

自転車並びにその部品及び附属品

28

ショッピングカート及び歩行補助車

29

れんが、かわら及びコンクリートブロック並びに屋根用のパネル、壁用のパネルその他の建築用パネル

30

眼鏡並びにその部品及び附属品並びに補聴器

31

家庭用の医療用吸入器、電気治療器、バイブレーター、指圧代用器、温きゆう器、磁気治療器、医療用物質生成器及び近視眼矯正器

32

コンドーム、生理用品及び家庭用の医療用洗浄器

33

防虫剤、殺虫剤、防臭剤及び脱臭剤(医薬品を除く。)並びにかび防止剤及び防湿剤

34

化粧品、毛髪用剤及び石けん(医薬品を除く。)、浴用剤、合成洗剤、洗浄剤、つや出し剤、ワックス、靴クリーム並びに歯ブラシ

35

衣服

36

ネクタイ、マフラー、ハンドバック、かばん、傘、つえ、サングラス(視力補正用のものを除く。)その他の身の回り品、指輪、ネックレス、カフスボタンその他の装身具、喫煙具及び化粧用具

37

履物

38

床敷物、カーテン、寝具、テーブル掛け、タオルその他の家庭用繊維製品及び壁紙

39

家具及びついたて、びようぶ、傘立て、金庫、ロッカーその他の装備品並びに家庭用洗濯用具、屋内装飾品その他の家庭用装置品

40 住宅に附属して屋外に設置するバルコニー、車庫、物置その他これらに類する簡易なプレハブ式の工作物の部材

41

ストーブ、温風機その他の暖房用具、レンジ、天火、こんろその他の料理用具及び湯沸器(電気加熱式のものを除く。)、太陽熱利用冷温熱装置並びにバーナーであつて除草に用いることができるもの

42

浴槽、台所流し、便器、浄化槽、焼却炉その他の衛生用の器具又は設備並びにこれらの部品及び附属品

43

融雪機その他の家庭用の融雪設備

44

なべ、かま、湯沸かしその他の台所用具及び食卓用ナイフ、食器、魔法瓶その他の食卓用具

45

囲碁用具、将棋用具その他の室内娯楽用具

46

おもちや及び人形

47

釣漁具、テント及び運動用具

48

滑り台、ぶらんこ、鉄棒及び子供用車両

49

新聞紙(株式会社又は有限会社の発行するものに限る。)、雑誌、書籍及び地図

50

地球儀、写真(印刷したものを含む。)並びに書画及び版画の複製品

51

磁気記録媒体並びにレコードプレーヤー用レコード及び磁気的方法又は光学的方法により音、影像又はプログラムを記録した物

52

シャープペンシル、万年筆、ボールペン、インクスタンド、定規その他これらに類する事務用品、印章及び印肉、アルバム並びに絵画用品

53

楽器

54

かつら

55

神棚、仏壇及び仏具並びに祭壇及び祭具

56

砂利及び庭石、墓石その他の石材製品

57

絵画、彫刻その他の美術工芸品及びメダルその他の収集品

乗用自動車は、特定商取引法の指定商品ですが、政令によりクーリングオフの適用除外となっています。また、乗用自動車とそれに取り付けられる附属品等を同時に購入した場合で、その附属品等が自動車の一部となるときは、附属品のみのクーリングオフはできないとされています。

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クーリングオフできないとき

指定権利

保養のための施設又はスポーツ施設を利用する権利

映画、演劇、音楽、スポーツ、写真又は絵画、彫刻その他の美術工芸品を鑑賞し、又は観覧する権利

語学の教授を受ける権利

指定役務

庭の改良

次に掲げる物品の貸与

イ 家庭用ミシン

ロ 複写機及びワードプロセッサー

ハ 消火器

ニ 火災警報器、ガス漏れ警報器、防犯警報器その他の警報装置

ホ 家庭用の医療用洗浄器

ヘ ラジオ受信機、テレビジョン受信機、電気冷蔵庫、エアコンディショナーその他の家庭用電気  機械器具及び電圧調整器

ト 電話機及びファクシミリ装置

チ 電子計算機

リ 家庭用の電気治療器、磁気治療器及び近視眼矯正器

ヌ 衣服

ル 寝具

ヲ 楽器 浄水器

ワ 楽器

保養のための施設又はスポーツ施設を利用させること。

住居又は次に掲げる物品の清掃

イ 家庭用石油タンク

ロ エアコンディショナー及び換気扇

ハ 床敷物及び布団

ニ 太陽熱利用冷温熱装置

ホ ふろがま

ヘ 浴槽、台所流し、便器、浄化槽、給水管、排水管、焼却炉その他の衛星用の器具又は設備

人の皮膚を清潔にし若しくは美化し、体型を整え、又は体重を減ずるための施術を行うこと。

墓地又は納骨堂を使用させること。

眼鏡若しくはかつらの調整又は衣服の仕立て

次に掲げる物品の取付け又は設置

イ 障子、雨戸、門扉その他の建具

ロ 太陽光発電装置

ハ 家庭用の医療用洗浄器

ニ ラジオ受信機、テレビジョン受信機、電気冷蔵庫、エアコンディショナーその他の家庭用電気  機械器具、照明器具、漏電遮断器及び電圧調整器

ホ 電話機、インターホン、ファクシミリ装置及びアマチュア無線用機器

ヘ れんが、かわら及びコンクリートブロック並びに屋根用のパネル、壁用のパネルその他の建  築用パネル

ト 浴槽、台所流し、便器、浄化槽、給水管、配水管、焼却炉その他の衛生用の器具又は設備

チ 融雪機その他の家庭用の融雪設備

住宅に附属して屋外に設置するバルコニー、車庫、物置その他これらに類する簡易なプレハブ式の工作物の組立て又は設備
10 次に掲げる物品の取り外し又は撤去

イ 家庭用電気機械器具

ロ 防虫剤、殺虫剤、防臭剤及び脱臭剤(医薬品を除く。)並びにかび防止剤及び防湿剤

ハ 太陽熱利用冷温熱装置

ニ 浄化槽

11

結婚又は交際を希望する者への異性の紹介

12

易断を行うこと。

13

映画、演劇、音楽、スポーツ、写真又は絵画、彫刻その他の美術工芸品を鑑賞させ、又は観覧させること。

14

家屋、門若しくは塀又は次に掲げる物品の修繕又は改良

イ 障子、雨戸、門扉その他の建具

ロ 家庭用石油タンク

ハ 太陽光発電装置その他の発電装置

ニ 家庭用ミシン及び換気扇

ホ 履物

ヘ 畳及び布団

ト 太陽熱利用冷温熱装置

チ ふろがま

リ 浴槽、台所流し、便器、浄化槽、給水管、配水管、焼却炉その他の衛星用の器具又は設備

ヌ 神棚、仏壇及び仏具並びに祭壇及び祭具

15

プログラムを電子計算機に備えられたファイルに記録し、又は記録させること。

16

名簿、人名録その他の書籍(磁気ディスク(これに準ずる方法により一定の事項を確実に記録しておくことができる物を含む。)をもつて調製するものを含む。)、新聞又は雑誌への氏名、経歴その他の個人に関する情報の掲載若しくは記録又はこれらに掲載され若しくは記録された当該情報の訂正、追加、削除若しくは提供

17 土地の測量、整地又は除草

18

家屋における有害動物又は有害植物の防除

19

住宅への入居の申込み手続の代行

20

技芸又は知識の教授

 

指定消耗品

動物及び植物の加工品(一般の飲食の用に供されないものに限る。)であつて、人が摂取するもの(医薬品を除く。)

不織布及び幅が十三センチメートル以上の織物

コンドーム及び生理用品

防虫剤、殺虫剤、防臭剤及び脱臭剤(医薬品を除く。)

化粧品、毛髪用剤及び石けん(医薬品を除く。)、浴用剤、合成洗剤、洗浄剤、つや出し剤、ワックス、靴クリーム並びに歯ブラシ

履物

壁紙

指定消耗品は、使用・消費したものはクーリングオフできなくなります。ただし、契約書面にこうした説明(消耗品の特則)がないときは、クーリングオフができます。 

 

関連商品(特定継続的役務提供)

エステティックサロン

① 動物及び植物の加工品(一般の飲食の用に供されないものに限る。)  であつて、人が摂取するもの(医薬品を除く。) (例えば、健康食品、  栄養補助剤など)

② 化粧品、石けん(医薬品を除く。)、浴用剤

③ 下着

④ 電気による刺激、電磁波、超音波を用いて人の皮膚を清潔にし、又は  美化する器具又は装置 (例えば、美顔器、脱毛器など)

語学教室、家庭教師・通信指導等、学習塾等

① 書籍

② 磁気的方法、光学的方法により音、影像又はプログラムを記録した物 (例えば、カセットテープ、ビデオテープ、CD-ROM、DVD等の学習用 ソフトなど)

③ ファクシミリ装置、テレビ電話装置

パソコン教室 ① 電子計算機、ワードプロセッサー、これらの部品及び附属品

② 書籍、CD-ROM等

③ ファクシミリ装置、テレビ電話装置
結婚相手紹介サービス ① 真珠、貴石、半貴石

② 指輪その他の装身具

関連商品とは、特定継続的役務の提供に際し、役務の提供を受ける者(消費者)が「購入する必要のある商品」として、政令で定める商品です。例えば、エステのサービスと化粧品販売、語学指導と教材販売などのように、役務の提供にともなって使用する必要があると説明して、商品の販売を行うことがあります。 

特定継続的役務提供契約にともなって販売した関連商品の売買契約について、特定商取引法に次のような規定が設けられています。

 ①役務提供契約書面のなかに関連商品について記載義務があること
 ②クーリングオフが認められること
 ③中途解約権が認められること

 

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クーリングオフできないとき


クーリングオフのメリット・効果

一定期間内であれば、書面で意思表示することにより、消費者側から一方的に、無理由・無条件で、申込みの撤回や契約の解除(解約)ができます。

無条件で解約・返品できる制度がクーリングオフです。まさに消費者保護の制度といえますが、この制度で直接的に守る効果のみならず、いわゆる悪徳商法を規制し間接的に消費者を守るという効果もあります。

クーリングオフの通知を一定期間内に「発信する」(郵便消印日付など)ことにより、クーリングオフができます。発信さえすれば、業者が受け取りを拒否したり、到達しなくても有効です(配達証明付内容証明郵便で発信するのがベスト)。

業者は、クーリングオフによる通知を受けても(発信されても)、撤回・解除にともなう損害賠償・違約金の支払い請求をすることはできません。また、商品の引取りや原状回復なども業者の負担で行われます。

「クーリングオフできない」などの消費者に不利な約束・条件は無効です。

クーリングオフ制度の説明が書いてある(法定の)契約書面を、業者から渡されていない場合は、いつまでもクーリングオフ期間が進行しないので、結局、いつまでもクーリングオフができることになります(後日渡された場合は、その日から初めてクーリングオフ期間が進行します)。クーリングオフ制度の説明がまったく書かれていない契約書面を渡された場合も同様です(クーリングオフ制度の説明が書いてある(法定の)契約書面を渡されて、初めてクーリングオフ期間が進行)。また、クーリングオフ制度の説明は契約書面に書いてあるが、クーリングオフ期間が10日あるのに8日と書かれていた場合など、その記載が誤っていた場合も同様です。

法定の契約書面そのものが渡されていない場合(書面不交付)も、法定の契約書面を業者から渡されるまでは、いつまでもクーリングオフ期間が進行しないので、ちゃんと渡されてから初めてクーリングオフ期間が進行し、そのクーリングオフ期間が経過するまではクーリングオフができる、ということになります。

契約書面は渡されているが、法定の記載事項の一部が書かれていない場合(書面不備)にも、やはり「法定の契約書面を渡された(交付された)」ことにはなりませんので、クーリングオフ期間が進行しない、ということになります(法定の契約書面を業者から渡されるまでは、いつまでもクーリングオフ期間が進行しないので、ちゃんと渡されてから初めてクーリングオフ期間が進行し、そのクーリングオフ期間が経過するまではクーリングオフができる、ということになります。書面不交付の場合と同様です)。

(例)交付する契約書面に記載すべき事項(訪問販売・指定商品)
①販売価格、②代金の支払時期及び方法、③商品の引渡時期、④クーリングオフの告知、⑤事業者の氏名又は名称、住所及び電話番号、法人にあっては代表者氏名、⑥契約の申込み又は締結を担当した販売員の氏名、⑦契約の申込み又は締結の年月日、⑧商品名及び商品の商標又は製造者名、⑨商品の型式又は種類、⑩商品の数量、⑪商品に隠れた瑕疵がある場合の販売業者の責任について定めがあるときはその内容、⑫契約の解除に関する定めがあるときはその内容、⑬ ⑪⑫以外の特約があるときはその内容。

 

クーリングオフ妨害・クーリングオフ隠し(クーリングオフ逃れ)について

クーリングオフ妨害とは、次の①②のいずれかの場合をいいます。

 ①業者が勧誘に際して、又は契約解除を妨げるため、クーリングオフについて不実を告げ、消費者が誤認をしてクーリングオフをしなかったとき
 ②業者が契約解除を妨げるため、威迫したことにより消費者が困惑してクーリングオフをしなかったとき

 ※不実告知や威迫を受けた時点は、勧誘時でも、契約時でも、クーリングオフを申し出た時でも構いません。

業者によるクーリングオフ妨害の罰則として、特定商取引法第70条に「2年以下の懲役又は300万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する」との規定があります。

クーリングオフ妨害に該当して、クーリングオフ期間を経過してしまった場合、その後改めて、省令で定める様式の「クーリング・オフ妨害の解消のための書面」(クーリングオフができる旨を記載した書面)が業者から交付され、その書面を受領しその内容の説明を受けた日から法律所定のクーリングオフ期間が経過するまでの間は、クーリングオフができることになります。

様式→クーリングオフ妨害の解消のための書面 

クーリングオフ隠し(クーリングオフ逃れ)とは、クーリングオフの告知欄に名刺を貼り付けたり、×印を付けたり、重ねて文字を書いたり、「クーリングオフすると(私が)叱られる」などと頼み込むなど、さまざまな手口を使い、クーリングオフ制度を正しく告知しないものです。

クーリングオフ隠し(クーリングオフ逃れ)が行われた場合、クーリングオフ制度が消費者に正しく告知されなかったと判断されるので、「クーリングオフの不告知」として、クーリングオフ期間は進行せず、クーリングオフができることになります(クーリングオフ制度の説明が書いてある(法定の)契約書面を渡されてから初めてクーリングオフ期間が進行。書面不備の場合と同様と考えられます)。

 

クーリングオフの注意点

一番気をつけなければならないのは、クーリングオフ期間です。クーリングオフ期間が経過していると、クーリングオフできません(大原則です)。

クーリングオフの説明が記載されているなど、法定の契約書面(申込書面を含む)を受け取ったどうか注意してください。

クーリングオフの申し出をした証拠を必ず残しましょう(日付・内容など)。電話やハガキでのクーリングオフは避けたほうが良いです(証明するのが極めて困難だからです)。どうしてもハガキで出す場合には、必ず配達証明を付けましょう。一番ベストなのは、やはり配達証明付内容証明郵便を使ってクーリングオフ通知書を送付することです。

電話やハガキでクーリングオフの申し出をしても、業者によっては、「そんなの聞いてない」「そんなハガキは届いていない」などとクーリングオフに応じないこともあります。そういったことを防ぐためにも、配達証明付内容証明郵便を使用すべきです。

 

確実にクーリングオフするには、内容証明郵便を使いましょう。

 

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